+++悠理嬢の場合+++


2004年2月〜3月の日記
2004年2月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
29      



月の日記を
 OR AND
スペースで区切って複数指定可能
はぁ・・・・。
どおしよお・・・・・。
でも、渡さなきゃ、可憐達が怖いしなぁ。
それに、せっかく徹夜したし・・・・。
あぁ、でも!
こんなの渡せないよお。
きっと嫌味の一つや二つや三つや四つ・・・・・・・・。
はぁ・・・やっぱ、無理だよなぁ。

でもなぁ・・・。

「悠理」
「わ、わ、可憐!」
「あんたまだ迷ってんの?」
「だって・・・」
やっぱさぁ、あたいが"チョコ"なんて、ガラじゃないし。
それに清四郎、なんか、昨日から怒ってるし。
今だって、野梨子と・・・・。
昨日、野梨子は清四郎とはただの幼馴染って言ったけど、でも清四郎の方は・・・・。

「あたしだったら、すっごく嬉しいわよ。そのケーキ貰えたら。だって、完璧の出来なんですもの」
「これの何処が完璧だってんだよ。焦げちゃったし、形も変だし」
「違うわよ。見た目じゃなくて、心のこもり具合が完璧だって事。あいつに食べてもらいたくて、徹夜してまで頑張ったんだから。違う?」
可憐・・・・。

「バーンといきなさい、バーンっと!なんかあったらあたしが責任とってあげるわよ♪」
「他人事だと思ってぇ〜・・・・」
でも、
「ありがと」
「・・・・うん」

「じゃ、あたし帰るから」
「え!」
「美童も今日はデートでもう来ないし、魅録はあたしが連れて出るから、後はしっかりやんなさい」
「な、なに言ってんだよお」
そ、そんな、急になんて無理だよお。
うわー!うわー!
「悠理。渡さないんなら渡さないで良いから、せめて普段通りにしなさい。今のあんた、あからさまにアイツの事避けてて不自然よ」
「嘘。マジ・・・?」
あたい、かなり頑張って普段どおりにしてたつもりだったのに・・・・。

「じゃあね。―――魅録、あんたまだ帰らないの〜」
「お?お、おぉ、帰る帰る」

って、おい!お前ら!
「じゃあね」じゃない!「帰る帰る」じゃない!
コラ、魅録!お前も知ってんだな!
この薄情もの〜〜〜!

うっわー・・・・、どうしよう。



■ 清四郎。2月13日(金)−2
あいつ等に逃げられて、どうしていいのかわからなくてあたいも逃げようとして、捕まえられたと思ったら、抱きしめられてた。
体中がドキドキうるさくて、顔なんて見られたくないぐらい熱くてきっと真っ赤で。
でも髪にあいつの重みを感じると、少し、体から力が抜けた。

やっぱり、暖かい。
それに、段々、力が抜けてくる。
ちょっとだけ、凭れちゃっても・・?なんて、思ってしまう。

きっと今なら、大丈夫かもしれない。
どうして、こうしてくれるのかわからないけど、でも。

だってコイツ、そんなに器用じゃないもん。
他の誰かが頭とか心の中にいるのに・・・、なんてできっこない。
だから、大丈夫。
今は、あたいの事、考えてくれてる・・・ハズ。

「清四郎」
「ん?」
ほら、声だってこんなに優しい。
「ケーキ、食う?」
「ハイ?」

"ハイ?"って・・・。
そりゃ、いきなりだったけど。
でもいいや。
まだコイツ、あたいの事、離さないでいてくれてるし。

「な、食う?」
これで「いらない」って言われたら、あたい、もう立ち直れないかも。
こんな風に抱きしめたクセに、そりゃないよ、って。
でも、やっぱり大丈夫そう、みたいだな。

「あるんですか?ケーキなんて」

あるよ、とっておきのが。可憐のお墨付きのがさ。
見た目も味も自信ないけど、な。

−−−−−−−

見た目も味も、全然オッケーだって。
ぎゅっと抱きしめてくれた後、ふたりで食べたチョコケーキ、「来年も作ってくださいね」だってさ。
2004年2月13日(金) No.13

No. PASS
No. USER PASS
清四郎氏の場合
みんなのつぶやき


背景画像 ふわふわ。りさま
[日記管理] [TOP] [HOME]
shiromuku(cr3)DIARYS version 1.10
CGIレンタルレンタル掲示板 Net4u