ズンズン、ズンズン。人気のないトコへ引っ張って行かれたから、絶対すごく怒られるんだと思った。 のに・・・・。 「何か怒ってますよね」 って。 怒ってるのは・・・。 「怒ってるのはお前だろ?お前あの日の晩、うちに来てくれたのに、あたい、いなかったから・・・」
だってまさか来るなんて思わないし、・・・・あたいのことなんて飛行機に乗ったらもう忘れてると思ってた。 コイツは、色んな事に忙しいか・・・・っ!
「ちょっ!せ、清四郎!!」 な、何!なんでいきなり、こんな・・・。 こんな事されたら、あたいまた期待しちゃうじゃん。 勘違い、しちゃうよ・・・・。
「怒ってなんていませんよ。あの晩は僕が勝手に行っただけですからね。驚かせようと思って敢えて連絡しなかったんですよ」 え・・・? 「僕の方こそ、悪かった」 なんて言ったんだ?コイツ。 悪かったっ、て・・・聞こえた? 怒ってないのか?
・・・でも、笑ってる。 ホントに、怒ってないって事か? さっきまで、あんなに怖い顔してたのにな・・・。
あぁ、ダメだ。あたいこの顔好きなんだよなぁ。 離れなきゃいけないのに、また勘違いしちゃうのに・・・・これじゃぁ離れらんないよ。
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