一年は短い、 一日は、一分はもっと短い。
カフスの付いた袖のワンピースが縫いたい、 ウエストが締まった型のスカートも履きたい、 自分で型紙を起こして縫い上げたい。
早く、早く、歌詞にコードと曲をつけたい、 鼻歌でできるメロディをすぐに録音したい、 ピアノをもっと上手く弾きたい、練習したい、 即興でバンドセッションしたい、
何んにも考えないで、ただ厚い本が読みたい、 数学の本、哲学者の本、外国小説、、、
あっという間に、一日を終えることになる、 毎日、毎日、歩く速度が速くなる。
気持ちは高ぶっているのに、体力がついてきてくれない。 気力の筋肉だけが、どんどん成長していく、子どものように。
早く生きなければ。
素っ頓狂な事だとわかっていても、
わたしは、生き急いでしまっている。
失った時を取り返そうと、奪われた自分を蘇らせようと。
そして、よくよくわかっている。
かち取るまでは、自分のものだと。
かち取るものすべては、わたしのものだと。
むやみに戦ったあげく負けたことがあるから、 もう戦うことに怖さはない。
こうしてまともに戦っている限り、私はもう、負けない。
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