2018/09/09
良い子をしていて、良い家の子面をして、反抗も不良もできなかった世代の落とし子の私たち。 TKサウンドが生まれ流行った90年代には、20代を生き始めていて、 仕事でも家庭を守る女性としても、世間的に自立を求められる像を押し付けられてしまっていた。 振り返れば、ルーズソックス・ミニスカートを履くことも、 流行り唄を夜更けのカラオケボックスで仲間と騒ぎながら唄い明かすことも、 「許されない」と頭ごなしに思い込まされていた・・・。 私もしたかった、私にも出来たはず、私にも唄えたはず、私にも踊れたはず・・・ 独り、ボックスに入ると、生き疲れている21世紀の流行り歌よりも、選曲するのは90年代の曲たち。 想い出すのは、トップクラスの歌手たちではない、90年代に産まれ埋もれてしまったシンデレラガールたち。 Tohko、華原朋美、hitomi、、、 彼女たちの声質に追いつけ追い越せと、泣きながら唄う21世紀の夜更けのボックス。 今になっては私たちは、カラオケ代を払うことも夜更かしする権利も持ち得ているけれど、 想い出して唄いたいのは、あの頃に埋もれたメロディと、話言葉でつぶやける歌詞たち。 応援歌、いや違う、失恋から立ち直るための特効薬、いや違う、 青春をやり直したくても、できないんじゃないか、もう無理できないと思いこむ閉塞感に、 フックのように繋ぎ止められた、あの頃に胸焦がした唄たちなのだ。 ジャンプしたらいいんじゃないかと、現在(いま)ここを維持させるために必要な自身で乗り越えるためだけの 壁・・・ 一夜だけ、その壁をぶち壊してやる、一夜だけ、この今だけは、その崖を飛び越えてやる、 その叫びを歌に乗せて、涙と汗で情熱重ね練り込めて唄い上げていくのが、、、、
90年代のTKソング。 私たちのTKソング。
小難しい解釈は糞くらえ!
反抗も不良もできなかった、脚光を浴びられる主人公になる時代からこぼれ落とされた世代の、 私たちの、大好きな歌たちなのだ。 今でもいつまでも、私たちは選び続け、聴き続け、唄い続ける!
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