++Diary++


2011年4月
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930



月の日記を
 OR AND
スペースで区切って複数指定可能
うどん!!!!
程なくして家庭科準備室からの扉が開き、先生が教壇に立った。

「起立!」「礼!」

当番の掛け声に合わせていつも通りお辞儀をした。その時、何となく横目に見えた外の景色が気になった。

ちょうど今朝僕が散歩をして立ち止まった場所だ。
ということは、朝 湯気が出ていたのはこのテーブルの水道なのだ。

プリントがグループごとに配られて、各々が準備に取り掛かる。
なめこは冷蔵庫から野菜を、黒味は鶏肉を早くも取り出してきた。

「あら?味噌君エプロン持って来てたのね――。」
「もちろんさ。いっとくが―――」

その先を言う前に、一人の生徒が声を上げた。

「無い!!!!」

その非難めいた声に全員が冷蔵庫のほうを見る。何が無いというのか?
なめこや他の数人かが駆け寄っていく。僕と黒味は傍らで様子を伺っていた。

「何が無いの?」
「うどんがなくなってるの!!」

ざわざわ。皆とっさに自分の取ってきたうどんが間違ってないか確認したり、冷蔵庫を見回したりしている。

「どうしたの皆?何かあった?」
「うどんが無いんです!」

少し遅れて先生が来た。僕と黒味、他数人は未だに遠巻きに見ているだけだ。

「ちゃんと持ってきたなら、そう慌てなくともすぐ見つかるだろう?」
「だよなぁ、こういう状況になるとすぐ騒ぐやつっているんだよな。」

「そう騒がずとも、うどんなんて予備があるに決まってるんだがな。」
「だよなぁ、っておまえそんなんだから忘れるんだろ!!」

黒味のツッコミが冴えるなか、後ろのほうでドアが開く音がした。

―――金山寺だ。彼が登校してきた。

                                                              つづく
記入者Natoo
2011年4月6日(水) No.529

No. PASS
No. USER PASS
PASS
[日記管理] [TOP] [HOME]
shiromuku(cr3)DIARYS version 1.10
CGIレンタルレンタル掲示板 Net4u