「―――あぁ、じゃぁ。おやすみ」
フフン。悠理のヤツ可愛いじゃないですか。 "別に用事なんてないんだけど、なんとなくな"だって? きっと顔、真っ赤だったんでしょうねぇ。
でもやっぱりこっちからもっと早くかければ良かったな。 声が聞けただけで、こんなにも気が晴れる。 昨日まさか、酒の席まで付き合わされるとは思ってなかったし。 今日は今日で、常に誰かいるし。 ふぅ。親父も全く妙な世界にいますよねぇ。 やっぱり僕には医者の世界は向いていないのかもしれないな。鬱陶しくて仕方がない。
「悠理君か?今の」 「えぇ、そうですよ」 「ほお〜♪」 「なんですか」 「いや。お前にもそういう普通の感覚があったんだな、と思ってな」 「どういう意味ですか」 「なぁに。気にするな」
なんだって言うんだ。ニヤニヤして。
それより土産物、明日渡そうと思っていたんだが、帰ったらすぐに持って行こうか。 いやそれよりも羽田に着いたらそのまま直接行ったほうがイイな。 頼むからちゃんと家にいてくださいよ。 まぁ、こんな時間だし、大丈夫だとは思いますけどね。
IN 伊丹空港 PM 20:05
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