+++清四郎氏の場合+++


2004年2月〜3月の日記
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イヤ別に僕は。
「あいつ等3人で買い物行くんだってさ。授業終わるなり、悠理のヤツ急いで教室出て行ったぞ」
だから、別に悠理を探していたわけじゃありませんよ。

生徒会室に入るなり、「悠理ならいないぜ」って。
僕はただ、珍しく女性陣が誰ひとりとしていないから、不思議に思っただけですよ。

しかし、そうですか、買い物ですか。
これはまたそこら中で売ってるチョコを買い漁ってるんでしょうねぇ。
食べ物が係ると、いくら可憐と野梨子でも止めるのは難しいでしょうし。
はぁ、せっかく当日に個数制限してもこれじゃぁ意味がありませんなぁ。
でも店の人はびっくりするでしょうねぇ。いくら義理を配る人間でも流石に悠理ほどの買い方はしないでしょうし。
あいつのことだ、きっと目につくヤツ一通りは買いそうだからな。
しかもそれを全部自分で食べるというんだから、あの食欲には呆れるのを通り越して尊敬しますよ。

ホントに。間違って好きな男でも出来れば、多少は控えるようにでもなるんでしょうけどねぇ。

「なぁ、清四郎」
「なんですか?」
「あいつらなに買いに行ったか知ってるか?」
「さぁ。買い物に行くことすらさっき聞いたぐらいですから」
「バレンタインのチョコの材料なんだって。今年は悠理も作るらしいよ」
・・・・え?
「自分のでも作る気ですか、あいつは」
「違うみたいだよ、ちゃんと別にいるんだって、渡す人」

最近こいつ等の様子がおかしいとは思ってはいたが、二人して何処かで頭でも打ったのか?
「何を、バカなことを」
「ま、信じないならそれでも良いけどな」

信じられるわけないだろう。あいつに手作りのチョコを渡す相手がいるだなんて。
全く何を言ってるんだか。

冗談ならもっと笑えるやつにして貰いたいもんですね。



2004年2月3日(火) No.6

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悠理嬢の場合
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