↑ クロワッサン生地1回分で、 デニッシュは8個+1個、焼きあがります。 +1個、というのは、端生地で作ったものです。 上の画像で言うと、天板の中央に、 ねじりながら、ま〜るく巻いている生地がソレです。
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デニッシュの成形時、3回の3つ折りを繰り返した生地は、 まず、長方形に伸ばしますが、 このとき、上下、左右を裁ち落とします。 そのときできる細い帯状の生地が端生地です。
端を落とすのがもったいない、と言われたことがあります。 どうしても裁つべき?そのままで成形してもいいですか? と、聞かれたこともあります。
で、そのことについて答えようと思います。
まず、実験です。 新聞紙のような大きな紙を用意して、 クロワッサン生地の折り込みをするように、 90度向きを変えながら、3つ折りを3回繰り返しましょう。 【ちなみにホンモノの生地は、折っては伸ばして厚みを薄くできますが、 紙は薄く伸ばせないので、折るたびに、サイズが小さくなります。 だから大きめの紙でやらないと、この実験はできません】
3つ折り3回を終えた生地の側面を見てください。 側面は分厚く、「輪」のようになっていると思います。
次に、この端をはさみで切り落としてみてください。 いきなり、幾重もの層が現れるでしょう。
はい。この実験から、わかるとおり、 折ったきりでは、せっかくの層の端っこを クリップで押さえつけてるようなものなのです。 もったいないですよネ。
折りこみ生地は「裁つ」ことで「層」が「露出」します。
そうなることで、見た目に美しいことはもちろんですが、 端がバラけているからこそ、水蒸気の抜けがよく、 生地全体が均等にもちあがり、形よく、軽やかに焼きあがるわけです。
でも、みかさんの本では、クロワッサンのとき、 端を裁っていないじゃないですか〜。と言われそうですね。 はい、その通りです。 これは、クロワッサンの成形時の形状を見てもらえば、わかると思います。 クロワッサンはの長い2辺は生地を裁つことで生まれます。 つまり、断面に層が露出してます。 端生地は、もっとも短い底辺として、 内側に巻き込まれますので、あまり影響ないわけですね。 (でも、内側に巻かれるとはいえ、繊細な口当たりや、 軽さを追求したければ、裁つという選択もありですよ、 でもそこまでしなくても、いいと思うけど。)
まとめます。(^-^)
● 端を裁つことで、層が露出する。→美しく、軽く焼きあがる。 ● 裁った端生地は捨てるわけではないので、もったいなくない。
ただ、ひとつ注意をするとすれば、 生地を伸ばす際は、きれいな長方形に伸ばすことです。 このとき、上下が丸くゆがみがちになると、 端生地として裁つ部分が大きくなってしまいます。 気をつけてくださいね〜♪
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