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堕天王の逝く道
2007年11月
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小説連載とヘルシングの感想
久し振りに漫画の感想を。
オルフィーナも出ていたらしいが、地元の本屋には既刊本さえなかった。
すっぱり諦めました。別に、そんなに面白いわけでもないからな。
てことで、ヘルシング。

ヘルシング:一年半振りの新刊らしい。話は進んでいるのか、進んでいないのか。VSアンデルセン戦、素晴らしかった。その後の死神戦は・・・どうでもいい感じ(苦笑。ユミちゃん、あっさりばらされすぎ。死に損ないのルーク登場(笑。そして、あっさり退場。懐かしかったよ、ありがとう。さようなら、ルーク。クライマックスも近づいてきた感じですが、狼男、強すぎじゃありませんか。さて、10巻も一年と半年後なんだろうか(苦笑。マンネリ化したような感じがしたけど、それでもまだ楽しいヘルシング。

では、連載へ。

由紀子・夏樹編 1〜12話
http://www5f.biglobe.ne.jp/~pfive/tyouhen/yukine1.html
13話
http://diary5.net4u.org/scr3_diarys.cgi?action=article&year=2007&month=8&day=20&cat=2714datenou
14話
http://diary5.net4u.org/scr3_diarys.cgi?action=article&year=2007&month=9&day=28&cat=2714datenou
登場人物
http://www5f.biglobe.ne.jp/~pfive/tyouhen/cyara.html


 由紀子・夏樹編 第十五話『赤鬼発現が招く災厄の足音』 その8

 居間に降りると、晃がお茶をご馳走になっていた。『おはよう』と由紀子は、気軽に声をかける。
「おはようございます、小泉先輩」
 晃は、少しだけ微笑み由紀子を迎える。
「晃君も緊張している?」
 食パンをトースターに投げ込みつつ由紀子が聞く。そして、晃の答えが返ってくる前に、椿に向かって。
「椿さんも、コーヒーでいいよね?」
 と含みのある表情で聞いていた。
「いいわけないじゃないですか!」
 と、椿の怒鳴り声が返ってくる。その後、晃が言葉を続けた。
「ドキドキしています。もう一杯一杯だったり」
 情けない顔の晃。彼は、今まで一度も学校に行ったことがないのだ。その事実は由紀子も把握している。ただ、その把握している内容は橘家がでっち上げた嘘の情報ではあるが、晃が学校に一度も行っていないことは本当である。
「もう、由紀子さんったら・・・コーヒーなんて、洒落になりませんよ」
「どうしてですか? コーヒー・・・毒物?」
「違う違う。椿さん、カフェインを摂取すると眠たくなるという不思議な生命体なのよ。本当、意味わかんないし」
「由紀子さんに不思議な生命体呼ばわりされるいわれはありません! ほら、私のために早く熱いお茶をお出しなさい!」
 テーブルを叩いて偉そうに催促。しかし、由紀子が気分を害することはない。
「はいはい、出しますよ、椿お嬢様」
 それは暖かな朝の光景であった。
 朝食を終え、いざ学校へと向かう。大通りに出て、大木公園を通り、住宅街を抜けて学校へ。他の生徒達に混じって、楽しく会話をしながら登校する。
 学校の門が見えた頃、その門の前に一台の車が止まっていた。古い白のカローラのワゴンだ。その車から降りてきたのは、由紀子の同級生であり、陸上部の期待の星だった虹(こう)野(の)夏樹であった。左腕には、相変わらず古ぼけたリストバンドをつけている。
「夏樹!」
 由紀子は、彼女に駆け寄る。それと同時に、車は走って行った。
「あ、おはよう、ユッキー」
 杖をついて、立位を保つ夏樹。重心が杖を持っているほう、左側に傾いている事から事故で受けた傷は癒えていないのだろう。
「おはよう。てか、学校に来て大丈夫なん? まだリハビリ中だろう?」
「そうだけど、歩けるから。学校、サボってもいいことないし。ユッキーと一緒に補習を受けるなんて、真っ平ゴメンだよ」
 夏樹の表情には、いつもの明るさがあり、由紀子はほっと一安心していた。そうしている内に、椿と晃も追いつき、夏樹に挨拶をする。それに対しても、夏樹は明るく返事をしていた。
「二人とも、ファイト! だよ。何か困った事があれば、いつでも頼るといい。夏樹は、いつでも味方だよ。まさに、呉越同舟!」
「・・・珍しく間違えずに言っているところ悪いけど、それ意味違うから」
「へっ? そうなの?!」
「呉越同舟は、仲の悪い人が一緒に船に乗り合わせる、そんな意味合いですよ」
 晃が説明してくれる。由紀子は『バカは治らないか』と、こっそりと呟いていた。

2007年11月17日(土) No.392

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