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堕天王の逝く道
2007年9月
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今度は、夜勤まで間があるし、休みも間に3日もありますので、体調が整えられそうです。

本日お休みでしたので、主に対外活動に力を注ぎました。リンクの更新は、その証。ドームで買った全ての同人誌に目を通し、感想を送れる所には感想を。一通り読んでみて思ったのが、たかが同人、されど同人である・・・と。
作り手の思いに溢れている。
けさぱさ書房の『Magiri』。とても面白かったです。上手にまとめてありますし、『魔女』というコンセプトの使い方が上手い!
TETRYSの『fist impression』。魔法使いとなみが素敵です。トマト戦争は、センスに脱帽しました。君との距離は、恥ずかしくて読めなかった(苦笑。
のはらでおひるねの『ゆーきとりあ』。技術的には拙い! そう思うかもしれない。けど、拙いとかそんなの関係ないと思う。これは素敵な作品だ。暖かい、思わず微笑んでしまうそんな作品。読めたことを幸せに思う。
ひつじの絵本の蜘蛛切り。さすがプロ! 話も面白ければ、絵も秀逸! こんないい作品を読めて、もうありがたやありがたや。

二次創作の面白さも私、好きだから分かります。でも、オリジナルの作品も皆様に手をとって、読んでもらいたい。技術的には拙いかもしれない。でも、プロであろうが、アマであろうが、物語を紡ぐ思いには代わりなんてない!
敷居は確かに高いかもしれない。でも、扉を叩いて欲しいと思う。あなたの望んだものが、そこにあるのかもしれないのだから。

てことで、由紀子・夏樹編第十四話の連載開始で、今日の日記は終わります。


 由紀子・夏樹編第十四話 『覚醒予兆 後編』

 およそ四百年前の話である。
 ある弱い男がいた。一族の恥さらしだ。長男であるくせに、弟や妹達にも劣る出来損ない。いつも泣いていた。だが、誰もそんな惨めな男に救いの手を差し伸べたりはしない。あざ笑い、軽蔑する。そんな彼にも、唯一といえる心の拠り所があった。魂(たま)森(もり)の奥で、魂を管理する神、『月読(つくよみ)』である。伝承では、『命(みこと)』――男性神であるはずであるが、なぜか美しい女性の姿。声音も、言葉遣いも女性のものである。月読は、弱い男を慈しんだ。弱い男も、月読を母のように慕っていた。
 そんなある日の事である、弱い男の前に一人の男が現れた。男は言った。
「力を望むか?」
 弱い男にとって、『力』を欲しなかった日はない。だから、彼は頷いてしまった。望んでしまった。『力』を。
 それが全ての始まりとなる――。

 夜道を疾走する櫻。虫の鳴き声さえ聞こえてこないのは、異常だ。やはり何かが起こっている。それは間違いない。刀の鞘を強く握り締め、櫻は急ぐ。
 しばらく走っていると、道路の脇に車が止めてあるのが見えた。近くに男が一人――いや、何かを抱えている。遠くからでははっきり分からないが、どうやら抱えている何かを車に乗せようとしているようである。
 直感する。男は敵で、乗せようとしている物が沙夜であることを。故に、敢えて大声を上げた。
「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」
 男――いやまだ少年と呼ぶべきか、櫻の声に気づき、動作を一旦止める。距離としては、残り50メートルほど。一気に間合いを詰めようとしたその時、少年が黒い何かを取り出しこちらに向けてきた。
 櫻の野生の感が閃く。あれは、即死系のヤバイものだと。生命の危機を感じた彼女の動作は、恐ろしく正確であり素早かった。刀を抜き、額を守るように縦に構える。同時、パンという乾いた音が響き渡り、刹那、刀がキィン! と何かを弾いた。刀を持つ手が、その衝撃に慄(おのの)く。
「・・・鉄砲?!」
 それしかない。相手は、てっきり除霊屋に携わるものだと思っていた。除霊屋とは、とてもまじめで頭の固い連中の集まりである。己の力を絶対としているため、九藤家のような異端分子はいるものの、大抵は近代兵器なんてものを嫌っている。武士道に反する、という思いとかもあるのかもしれない。今回の相手は、いきなりそれを無視してきた。
2007年9月28日(金) No.340

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