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堕天王の逝く道
2007年9月
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あ、ヤバイバヤイ
今日、夜勤でした。もうあと12分もしたら行かないといけない。日記を書くのを忘れる所でした。
といっても、今日は特に書くことがないので、小説だけ。


 『琥珀色の思い』 その3

 川の流れに浮きを浮かせ、たゆたう姿を楽しむ。魚は、釣れたら釣れたで。日々、怒声響き渡る戦場にいるため、静かな時間は貴重なのだ。その間に割り込む輩が一匹。
「あ、隊長、こんな所にいたんですか」
「ん? ギリアか。何か用か?」
 一瞥さえしなかったのに、ギリアは嬉しそうに笑った。
「もう俺の名前、覚えてくれたんですね」
「部下の名前ぐらい、最低限覚えるだろう、普通」
「どうでしょうか・・・あんまり、名前で呼ばれた記憶がないですね」
 ギリアは、苦笑していた。実際、彼のように部下の名前を全部覚えている方が珍しい部類であった。
「で、何か用か?」
「あ、グレマストン曹長が、缶蹴りをするから隊長を呼んで来いと」
「クソでも喰らえと言っておけ。俺は忙しい」
 そこでギリアの興味の矛が、釣りへと移った。
「釣れるんですか?」
「さぁな。どうでもいい」
「・・・見ていていいですか?」
 少し考え、言葉を紡ぐ。
「好きにしろ」

 言葉の余韻と共に、目が覚めた。また暖かな日差しが降り注いでいる。どうやら丸一日、寝ていたようだ。
「おはよう」
 部屋の隅で、縫い物をしていたチェイチェイが微笑む。彼女が持っている服、それはサファリスの軍服だった。
「おはよう。もしかして、繕ってくれているのか?」
「うん、あった方がいいと思いまして。完全に繕えるまで、もう少し待っていてください」
「本当に、何から何まで悪いな」
「困った時はお互い様です」
 糸を噛み切り、サファリスの軍服を折り畳む。
「何か食べますか?」
「・・・そうだな。悪いが、頼めるか?」
 まだ食事を食べたいという気分ではなかったが、そろそろ何かを食べておかないと、体が持たない。
「うん、少し待っていて」
2007年9月6日(木) No.317

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