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堕天王の逝く道
2007年9月
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短編小説の第三弾
プロットを立て始めました。
『群青色の空(仮)』。内容は、飛竜に乗る少女の苦悩と成長の物語。ギャグは苦手なので、相変わらずのシリアスなもの。題名は、まだ仮。イメージはこんな感じなのですが、テーマとなる品物がまだないので。ボチボチ考えていきます。絵は、主人公のイメージ画。名前は、『アオイ』です。
物語り自体は固まっているので、割と早く完成できるかもしんない。
では、連載へ。

 『琥珀色の思い』 その4
 ここに来てから二回目の覚醒であるが、彼女の親の姿はまだお目にかかっていない。見たところ、かなり田舎の村である。早朝に出かけていることも十分に考えられるが――。しかし、彼女の答えは違った。
「お父さんは、去年土砂崩れで亡くなりました」
 平気な顔で、さらりと言う。サファリスのほうが、逆に困っていた。
「そ、そうか・・・悪い事を聞いたな」
「よくある事ですから」
 何も人が死ぬのは、戦争だけじゃない。天変地異に飢餓に病気に。自然と共に生きているため、なによりも諦めが先行するのかもしれない。それとも彼女が、淡白なだけなのか? いまいち掴めない。
「一人で暮らしているのか?」
「村の人たちと一緒にです」
 村一つがまるまる家族のようなものなのだろう。都会暮らしのサファリスには、馴染みのないことであった。
 母親の話は出てこない。そもそも母親はいないのかもしれない。根掘り葉掘り聞くのも変なため、別の話題を降ることに。
「ところで、ここに並んでいるヌイグルミは自作か?」
 チェイチェイは、笑って手を横に振る。
「そこまでは器用じゃないです。行商の人から頂いたんです」
「なるほどな。道理で統一感がない」
 サファリスは、熊のヌイグルミを指で突く。共和国では見たことのない姿だ。東の方では、強大な魔法の力で成り立つ国やら鉱山資源で成り立つ国がある。行った事もない国のものとは、なんとも不思議な感じだった。
 食後、チェイチェイは仕事に出かけた。彼女曰く、働ける人はすべて働くのがルールらしい。士官学校を出るまで仕事なんてしたことのなかったサファリスには、驚く事ばかりである。
2007年9月8日(土) No.319

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