田舎の町なので、都心部に買い物に行きたいと考えた八月上旬。 友達1を誘うも、体調不良でドタキャン。 友達2を誘うが、雨。 そして、友達を誘うから悪いんだと単身、都心部へ。プリンターのインクとか、ペルソナの公式ファンブックとか購入し、残り3点ほど買いたい物があったのだが、それが置いてある店の前に立ち、私は絶望した。 『9月3日はお休みです』。 絶望した!! 間の悪さに絶望した!!
私の間の悪さは、神なのだ。友人がメールをくれた直後に出かけたりとか、私がメールを出した時に相手が寝ていたりとか、用事があったりとか。メッセンジャーで、声をかければ――『ごめん、試験一週間前!』とか『今から落ちる所でした!』とかとかとかとかとかとかとかぁーーー!! 大抵ね、後からにしようと思って、後からすると絶対何かの用事にぶつかってダメになる。すぐに行動を起こさないと、約束も取り付けられないこの私の間の悪さよ。嫌な星の下に生まれたものである。
もう一つ、書きたいことがあるのですが、小説を載せないといけないので、明日にでも。 今日から連載する『琥珀色の思い』は、オルランヌサーバーでの合同誌のために書いた作品です。勝手に先行発表。では、どうぞ。
『琥珀色の思い』 その1
冷たい雨が叩きつけていた。地は濡れ、ぬかるみ、足に食らいつこうと必死になっている。それから逃げるように必死に足を持ち上げ、一歩一歩友人を抱え、歩いていく。 「しっかりしろ! もうすぐだ・・・もうすぐ、援軍と合流できる!」 本当にそうだろうか。多分、彼自身も期待はしていないに違いない。だが、そう言わなければならないのが現状だった。少しでも彼の気が休まるならば――しかし、友人のほうは彼よりもずっと冷静だった。 「隊長・・・もういいです」 もう右足なんか半ばからない。ただ引きずられ、運ばれているに過ぎない。視界を初めとする全ての感覚が曖昧な中、意識だけが研ぎ澄まされていく。絶望の淵にあることを知りつつも、友人は笑う。 「何を言っている! アニスがお前を待っているんだろうが! 帰ろう、二人で帰るんだ!」 恋人の笑顔を思い浮かべることで、心が満ちていく。友人にとっては、もうそれで十分だった。 「隊長・・・生きて・・・ください」 頬を伝った一滴の涙。溢れ出てくる血液を吐き出し、冷たい雨の彼方に恋人の面影を浮かべたその瞬間、彼の意識は途切れて散った。支えを失った体は、重力に引っ張られる。それを支えられなくなり、彼も友人と共に濡れた大地に叩きつけられた。 「ギリア・・・」 朽ちた友人の名前を呼ぶ。もう答えは返ってこない。彼に手を差し出す事もできず、体は泥の中に沈んでいく。意識が飲まれていく。雨の音も遠くなり、いつしか意識は曇っていった。 その時、丁度その現場に一人の少女の姿が。天使のように愛らしい容姿の彼女は、男の未来を大きく変える存在となる。 戦争と共に生きた男と、平穏と共に生きた少女の出会い。男は、再び銃を握るのか、それとも――。
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